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2026年8月31日

最初の一通

はい。ファーストメッセージって、地域によっても文化によっても全然変わるんですよ。まずはそこからです。で、自分が誰に向けて書いているのかを見極める。そして、自分が今どこにいるのかを掴む。物理的な意味でも、形而上的な意味でも、です。どういうことかというと、テキストでもメッセージでも呼び方は何でもいいんですが、要するにあれって文字なんですよ。文字の形をしたものを電子的に送っている、それだけのことです。だから、それが誰に届くのかで中身は全部変わる。相手が誰かで、完全に決まるんです。なのでステップ1は、そこを特定すること。まず、その人はどの国にいるのか。手始めとしてはそこです。それだけで、その人がどんな文化のなかで育ってきたのかが、かなり見えてくる。本人がその文化のすべてに共感しているとは限らないですけど、それでも影響は確実に受けている。自覚しているかどうかに関係なく、です。だから、その人を掴む手がかりになる。出発点としては悪くないと思います。次に見るのはプロフィールですね。項目をたくさん埋めてくれていると、こちらが読み取れる材料が増えて助かるし、真剣な人なら、たいてい自己紹介文も少し書いてくれている。まあ僕自身は、あの自己紹介欄って正直あまり意味がないとずっと思っていて、絵文字を並べて、好きなものと普段やっていることを文字どおり「絵」で見せていましたけど。あとは写真。百聞は一見に如かず、と言いますし。プロフィールの写真を見て、その人が何の人なのかを読み取る。自然の人なのか。美術館の人なのか。旅行の人か、地元で過ごす人か、バーの人か。それとも、そのどれでもない何かなのか。とにかく、その人が何の人なのかを見極める。そこから、その人について何が言えるか、ですよね。たとえば外で体を動かすのが好きな人なら、たぶん運動寄りの過ごし方を大事にしているし、食べるものもそっちに寄せている。まあ、その日がチートデイなら別ですけど。つまり、目の前に出ている情報を文字どおりちゃんと読むだけで、その人についてかなりのことが分かる。あとはそこから、いちばん角が立たなくて、いちばん筋の通る答えを推測していけばいいんです。

で、自分のファーストメッセージについて、ちょっと個人的な話を。まだ自分がそっち側にいた頃——まだ自分でそれをやっていた頃の話ですけど、僕はとにかく数を送っていました。自慢じゃなくて、というか、スケジュールを組まないと回らなかったんですよ。多すぎて。それで「今日はこの人たちだけ」と上から選ぶようになって、そのための時間をわざわざ確保していた。……いや、これはやっぱり自慢っぽいですね。そういうつもりじゃないんですけど。実際、一日のかなりの時間が持っていかれました。しかも、やっていて全然楽しくなかった。おまけに、けっこうな人数をがっかりさせることになるんです。結局は返さないまま放置してしまう相手が出てくるので。よくないですよね。そこも考えておいたほうがいいと思います。いいなと思う人にどんどんいいねを押していくと——あ、これは脱線なんですけど——多くのアプリでよく起きるのが、いわゆる「ゾンビスワイプ」です。YoYoはこれを意図的にやっていません。というか、そもそもできない。ブロックしているという意味じゃなくて、スワイプという操作自体がないんです。やろうとしてもできない。でも他のアプリだと、とりあえず全員に右スワイプして、マッチした人たちの中から選ぶ、という形になる。それでマッチが100件とか溜まる。100という数字をとんでもないと感じる人もいれば、全然少ないと感じる人もいます。誰でもいいので、女性に聞いてみてください。「少ない」がどういう数字なのか、ちゃんと教えてくれますよ。まあ、これはあくまで一例です。何が言いたいかというと、僕はこれをかなりの量やってきたし、しかもいろんな場所の、いろんな人を相手にやってきたということ。場所としては大きく二つに集中していて、ロサンゼルス周辺と東京圏。この四年間を、だいたいその二つに分けて過ごしてきました。この二つって、それぞれのなかに世界の縮図があるんですよ。特にLAは、本当にあらゆるところから人が来ていて、しかも数が多い。そしてみんな、自分の出身を心から誇りに思っている。そこがすごくいいんです。にぎやかで、豊かで。だからこそ、いろんな人に合わせて距離を縮めるやり方を覚えるか、さもなければ沈むか、なんですよね。いろんな人たちのなかで泳ぎ方を覚えて、大事なところで通じ合って、それ以外は流す。流してしまえば、別に何ということもないので。日本にも海外から来ている人はたくさんいますけど、文化そのものがまるで違う。まあ、その話はまた別のブログで。

要するに、誰に送るメッセージなのかを見極めることが、とにかく大事だという話です。何を言うかを考える前に、誰に言うのかを考える。出身はどこか。今どこに住んでいるのか。プロフィールには何が書いてあるか。そこまで見えて初めて、文面を組み立てられます。僕が昔やっていたやり方ですね——YoYoではその文面づくりを基本的に自動でやってくれるんですが——これもまた、文化によって変わるんですよ。日本に来たときに、そこで思いきり面食らったので。LAではとにかくうまくいっていたやり方でした。まあ、せっかくなのでそのまま公開しますね。当時の僕は、今から書くもの以外は本当に一切書きませんでした。「こんにちは、◯◯さん。この日のこの時間にAをするか、別の日の別の時間にBをするか、どちらか興味ありますか?」以上です。それだけ。あとは、AとBの中身をちゃんと変える。片方はレストランで待ち合わせ、もう片方はハイキング、あるいは美術館、みたいに。何を入れるかは相手のプロフィール次第で、決まった正解はありません。全員に同じ二択を送るなんてありえないですよね。相手がヴィーガンなのに「金曜にお寿司か、土曜にイタリアンか、どっちがいい?」なんて聞かない。極端な例ですけど、要はそういうことです。文化ごとに変わるし、地域ごとに変わる。見せ方は人それぞれでいいんですが、僕がアメリカで、特にLAでやっていたのはこれでした。これがけっこう喜ばれたんですよ。自分の時間を大事にしてもらえた感じがする、自分からちゃんと動いてくれている、そして自分のことをちゃんと見てくれている——プロフィールを読んだうえで、その人が興味を持ちそうなものを選んでいたので。

あと、手間をかけたことが伝わる。結局のところ、いちばん大事なのはそこだと思うんです。要は、開口一番で「うわ、写真見ました、めちゃくちゃ綺麗ですね、子どもがほしいです」みたいなことさえ言わなければいい。いや、本当にそう感じたんだとしても、です。自分の気持ちがちゃんと分かっていて、それを堂々と言えるのは立派ですよ。そこは尊敬します。でも、自分の内側をどこまで出すかにはタイミングがあって、今じゃないことも多い。ああいうものはたいてい、少しずつ、間隔を置きながら出てくるものだし、多くを語らないほうが効くこともある。だから僕がずっと感じてきたのは、会話の入り口としていちばん効くのは「行動から入る」ことだ、ということです。まず、相手が出してくれている情報をちゃんと読む。その手間をかける。そのうえで、どちらを選んでも相手が楽しめる二択を出す。あとはそこから進めていく。だってその二つは、僕にとっても楽しい選択肢なので。

で、日本でのファーストメッセージ。前提としてお伝えしておくと、まるっきり別物でした。日本では、プライバシーが守られることと、急がずに進むことが、きちんと大事にされているんですよね。欧米だと、僕らはオンラインで延々とチャットを続けて、結局一度も会わない、なんてことを平気でやります。日本では、まずオンラインで少しやりとりをして、そのうえで実際に、短い時間から会ってみる。そのほうが安心できる。そういう順番なんですよ。で、東京に着いたばかりの頃、彼女がほしいというか、街を案内してくれる人がほしいというか、まあそんな感じだったんですが、僕は昔のやり方をそのまま持ち込んだんですよ。プロフィールを読んで、いつもの「システムプロンプト」に名前とアクティビティと日付だけ差し替えて送る。結果、みんな普通にフォローを外していきました。というか、マッチを片っ端から解除されていった。ただ、ありがたいことに、何人かはわざわざ先にメッセージをくれたんです。「今マッチしたばかりですよね。まだあなたのこと、何も知らないんですけど。どうして会いに行くと思ったんですか?」って。あれは本当にありがたかった。LAでは、返ってくるものが正反対だったんですよ。「これとこれ、どっちがいい?」と聞いて、たとえば相手がレストランのほうを選んだら、僕はそれを見た瞬間に、提案した日時でそのまま予約を取っていました。返事をする前に取ってしまう。キャンセル料がかからなくて、時間に余裕があるときは、ですけど。それで「はい、じゃあこの日で予約しておきました。当日会いましょう」と送る。すると「え、早い、効率よすぎ、映画みたい。そういうの好き」みたいな反応が返ってくる。日本では、これがまるで通用しなかった。というわけで今の話は、あくまで僕個人の、実際に自分の身に起きた、ちょっと特殊な例ではありますけど——ファーストメッセージにおいて最初の、そしていちばん大事なステップは、その一通が「誰に向けたものなのか」を見極めることだ、という話でした。


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